TNQ Writer
ケアンズ地域は、サンゴ海、カーペンタリア湾、熱帯雨林に囲まれており、地域ごとに気候と高度に大きな差があるので、ケアンズ地域で生産される食材にバラエティーがあります。
地元の食材を食べるということはそのコミュニティをサポートするだけでなく、環境にもとても優しく、生産者から食べ物を消費する私たちにとって一番いい形になります！この記事ではケアンズ地域で生産された美味しい食材に焦点を当てていきます。
ケアンズのウォーターフロントにお店を構えるオカー（Ochre）はケアンズの食材に目を向け、独自のオーストラリア料理を創作して来ました。シェフのクレッグ・スクワイアーさんは、ヨーロッパに料理の修行に行った後、1990年にオーストラリアに帰国し、アデレードのシェフと共にオーストラリア料理の創作を始めました。 1994年にクレッグさんはケアンズにレストランをオープンし、これが現在のオカーレストラン（Ochre Restaurant＆Catering）となりました。オカーのメニューに「テイスト・オブ・パラダイス」のロゴが付いているものはケアンズ地域で生産された食材が2/3以上使われているという証拠です。
ブッシュフード・プラッター
クレッグさんは、サンフランシスコで地元の人々が地産地消を率先している姿を見てとても感心したと言っています。
地産地消はお客さんを獲得するためだけのものではありません。地域経済や環境へのサポートでもあります。
地産地消の支援は農業に大きな影響を与えています。ブロークンノーズ・バニラ（Broken Nose Vanilla）のような地元の農家にもその効果は現れています。ケアンズ地域は、気温と湿気が安定して高いので、バニラを育てるのに理想的な環境です。ケアンズにはサイクロン（日本の台風）が来ることがあるので、これに対応してオーナーのフィオナ・ジョージさんとマット・アレンさんはバニラを特殊な杭で育てるシステムを開発しました。この育成方法はサイクロンでの損傷を最小限に抑えるために開発され、特許を取得しています。バニラは手作業で受粉をされているので、このシステムは多くの時間と労力を節約できる様になりました。地産地消のサポートもありケアンズ産のバニラの需要は多くなり、そのビジネスのサイズも成長してます。
ブロークンノーズバニラのバニラ
プレストン・フレッシュ・シーフードはケアンズ地域で獲れたシーフードを提供し続けて長い年月が経ちます。世界にも進出をしていて、2〜3年の間に200社以上の企業と取引をしているほどです。ケアンズからポートダグラスにかけての多くのレストランやホテルにシーフードを供給しています。
プレストン・フレッシュ・シーフードは通常のシーフードの品揃えに加えて、燻製にも力を入れています。一つの燻製プロダクトを作るのに1ヶ月以上も要することがあります。そのクオリティーはオカーのような多くのハイクラスなレストランが買い付けに来るほどです。スミスフィールドにもお店を構えているので、お店から新鮮なシーフードを直接購入することができます。おすすめはユーカリで燻製したオーシャントラウトです。
シーフードでプレート＠オカー
ラスティーズマーケット（Rusty’s Markets）はケアンズ地域で生産された多くの新鮮なフルーツや野菜、ハーブなどを買うことができます！ここはまさに地産地消を体現した場所です。元々、ケアンズ地域ではタバコの生産がされていました。しかし、タバコの生産中止、農業業界の規制緩和などがあり多様なマンゴー、アボカドやコーヒーが栽培される様になりました。また、タバコ産業を支えるために造られたティナルーダムの存在も、高原の乾燥地帯での農産物生産に一役買っています。ケアンズ地域では様々な食材を生産して、差別化を図っていこうという情熱を持った生産者が多くいるため、多種多様な食材が生産されていくでしょう。
