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サステナブル農場「スカイバリー」

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TNQ Writer

ケアンズから西へ車で約1時間ちょっとアサートン高原にあるサステナブル農場「スカイバリー」をご紹介します。

スカイバリーってどんなところ?

ケアンズから西へ車でドライブすること約1時間ちょっと。
そこに広がるのは、自然の中にある隠れ家的スポット「スカイバリー」です。

コーヒー農園として有名だけど、それだけじゃないんです!

美味しいランチが楽しめるカフェや、環境に優しい農場の取り組みが話題の場所なんですよ。

甘いパパイヤとアイスクリーム

パパイヤサラダ

スカイバリーの美味しいコーヒー

美味しい地元産コーヒーで知られているのですが、実はパパイヤ農園も併設されていて、コーヒーとパパイヤが一緒に育つユニークな農場なんです。

ここでは、環境に配慮した農法を取り入れていて、まさに「サステナブル農場」なんです。

サステナブルな農法が魅力

スカイベリーの最大の特徴は、その持続可能な農業の取り組みです。

環境保護と効率的な生産を両立させるための工夫が随所に見られます。

 

環境への配慮

1. 再生可能エネルギーの活用

 

農場内には多数のソーラーパネルが設置され、電力の約75%を自給自足しています。

また、農場の中に8つのダムを作り、自然の水を再利用し、効率的に水資源を無駄にしない仕組みが整っています。

農場内のソーラーパネル

農場内のダム

 

2.害虫駆除と農薬の最小限使用

 

害虫を自然に駆除するため、害虫を食べる昆虫を利用しています。(害虫を食べてくれる虫を売っている会社があるそうです)

化学薬品の使用を減らすことで、生態系への影響を最小限に抑えています。 

基本的にオーストラリアのクリーンな環境により、病害虫による被害は最小限に抑えられています。

コーヒーは病気になることがほとんどなく、安定した生産が可能ですが、パパイヤは良い果実生産を得られるのは18か月と寿命が短いため、効率的な栽培サイクルが求められます。

 

3.土壌の健康を守る農法

 

コーヒーの木は通常20年の寿命ですが、スカイバリーでは5〜6年ごとに植え替えを行い、土壌をリフレッシュさせています。

これにより農場の長期的な持続可能性が確保されています。

そのためにはたくさんの土地が必要となり、ここ10年で農場の広さが2倍になったそうです。

 

4.研究ラボが農場内にある

 

ラボで得られた研究成果は、すぐに農場に反映されます。

ラボでは、研究者たちが日々新たな挑戦を続けています。

特に注力しているのは、水や肥料を最小限に抑えながらも高品質な作物を育てる技術の開発です。

農場内で育てられるコーヒーやパパイヤの品質を高めるため、毎月葉の栄養テストをし、必要な栄養素を分析しています。

不足が確認された場合には、適切な肥料を与え、最適な生育環境を確保しています。

スカイバリーの研究ラボ

 

5.試行錯誤の取り組み

 

過去にはサトウキビの廃棄物を肥料として利用しようとしましたが、土地との相性が悪く、成功には至りませんでした。

トライアンドエラーを繰り返しながら、持続可能な農業の未来を模索しています。

 

6.廃棄物管理

 

スカイバリーはリサイクルや廃棄物削減にも力を入れており、持続可能な目標に向けて進んでいます。

その取り組みの一つとして、出荷できない傷んだパパイヤをパパイヤウォッカ、パパイヤオイル、パパイヤリキュール、などを開発、販売しています。

また傷んだパパイヤはジュースにして販売しています。これからはもっと廃棄物をなくするように力を入れていきたいとの事でした。

傷んでいてそのままでは出荷できないパパイヤ

傷んでるパパイヤは梱包の段階で別のレーンに避けられる

パパイヤとコーヒーの栽培プロセス

パパイヤ

1.苗木の育成

 

小さな苗木はまず4週間育てられ、その後さらに4週間ナーサリーで成長を促します。

ナーサリーでパパイヤの苗木が育てられる

 

2.農場への植え替え

 

その後、農場に植えられ、8か月後には収穫が可能になります。

 

パパイヤは毎週収穫が行われており、ほぼ全量がオーストラリア国内に出荷されています。

一本の木からたくさんの実がなるように品種改良されたパパイヤ

広大なパパイヤ農場

パパイヤが収穫された状態

パパイヤをしっかり洗って梱包のセッションへ

パパイヤをしっかり洗って梱包のセッションへ

梱包のセッションではキロ単位で箱に入れられる

パパイヤにシールが貼られて出荷

 

コーヒー

コーヒーは、6月から7月にかけての6週間が収穫のピーク。主にヨーロッパへ輸出されます。

コーヒーの苗木

この実が赤くなったら収穫時期

スカイバリーはパパイヤの生産を中心に展開しており、実はビジネス全体の約98%がパパイヤ関連だそうです。

コーヒーはスカイバリーのイメージとして強く定着していますが、農場の主力はパパイヤなのです。

スカイバリーのCANDYさん

スカイバリーのオーナーCANDYさん

スカイバリーのオーナーCANDYさんにお話を伺う

CANDYさんはスカイバリーのオーナーさん。

ご両親がこちらの農場を初めて、今は家族経営として運営されているそうです。

「農場を運営するって大変じゃないですか?」とお伺いしたところ「とっても楽しいわ。マネージャーも12人いて、それぞれがとてもいい仕事をしてくれているし、お休みもちゃんと交代でとれているので、大丈夫よ」っと、キラキラの笑顔でお話してくださいました。

これからはもっとクリエイティブで技術や機械を使い、効率的に農業が出来るようにしていきたい。

もっと使用する水や廃棄物を少なくしていきたい。

農薬の使用量をもっと少なくしていきたい!とこれからのビジョンもお話して下さりました。

スカイバリーの楽しみ方

スカイバリーカフェからの眺め

カフェでリラックス

農場内のカフェでは、スカイバリーで生産されたコーヒーを味わうことができます。

地元の新鮮な食材を使ったランチメニューもあり、アサートン高原の自然を眺めながらゆったりと過ごすことができます。

 

特産品を購入

コーヒー豆やパパイヤ製品はお土産にも最適です。特にスカイベリーオリジナルのパパイヤリキュールやパパイヤウォッカは、ここでしか手に入らない逸品です。

他にもコーヒオイルにパパイヤオイル、コーヒースクラブなど色々揃えています。

オイルを試しましたが、お肌が潤いました。

パパイヤジャムも美味しそうです。

パパイヤウォッカとパパイヤリキュール

パパイヤウォッカとパパイヤリキュール

コーヒーオイルにパパイヤオイル、コーヒースクラブなど

パパイヤジャム

 

 

見学ツアーで学ぶ

スカイベリーでは、農場の裏側を知ることができる見学ツアーがあり、コーヒー豆やパパイヤがどのように育てられていくかを詳しく学ぶことができます。

パパイヤ畑やコーヒー畑も見られるので、農業に興味がある人にもおすすめです。

ツアーは不定期催行で予約必須のため、事前に問い合わせが必要です。

 

おわりに

アサートン高原にあるスカイバリーは、美しい景観、美味しい料理、そしてサステナブルな取り組みがぎゅっと詰まった場所です。

ケアンズに来たら、ぜひ足を伸ばして訪れてみてください。きっと新しい発見があるはずです!

一杯のコーヒーの裏側に、地球への優しさや工夫が詰まっているって考えると、なんだか特別に感じますよね。

訪れるにはレンタカーでのアクセスが便利です。途中には観光スポットが点在しているので、ドライブそのものも楽しめます。

是非こちらも参考にしてみてください。

ケアンズの魅力がたくさん詰まってます。ますますケアンズが大好きになること間違いなし〜!

 

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