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車椅子で安心して旅行できる街 ケアンズ

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TNQ Writer

「車椅子ユーザーが旅行しやすい環境づくり」に熱いケアンズを車椅子で巡ってみましょう!

2015年の国連サミットで採択されたSDGsの目標の一つとして、「全ての人々にとって平等な持続可能な街づくり」を掲げていて、街のバリアフリー化について、日本でもよく取り上げられるようになりましたが、いざ旅行に行く、ましてや海外旅行に出かけるとなると、車椅子で旅行できるかしら・・・とあれこれ心配になる車椅子ユーザーの方も多いのではないでしょうか。

 

そもそもなぜ今ケアンズは車椅子ユーザーが旅行できる環境に熱い?

日本では、日常生活においてもSDGsという言葉を誰もが使ようになりましたが、オーストラリアでは、急にSDGsと言っても、何のことかピンとこない方も多く、ほら国連の持続可能な開発目標だよ~と言うと、ああ~はいはい、とわかる、という感じなんです。

SDGsという言葉自体が、あまり広告媒体やメディアで頻繁に使われず日常生活に浸透していない、というだけで、実際ケアンズにいると、当たり前のように車椅子ユーザーの人も受け入れられているのが感じられます。

また、オーストラリアでは以前からエコ・サティフィケーション(1991年から)やアースチェック(1987年から)など、独自の環境保全に関する認定機関が発展しているのも特徴です。

ケアンズのあるクイーンズランド州は2023年を「アクセシブルツーリズム(観光事業者が全ての人々に利用しやすい施設やサービスを提供できるように強化する)年」と宣言し、州政府は中小企業向けに1000万ドルの資金を提供し、旅行サービスを向上させるためのインフラ構築や技術導入を支援することとなりました。

また、今後も、クイーンズランド州における車椅子ユーザーなどのニーズに対する認識を高め、全ての人々が旅行しやすい環境を整えることに力を入れていくのだそうです。

これからは、今よりさらに車椅子ユーザーにとっても旅行しやすい環境になると思うと楽しみですね~

まずは街をぶらぶらしてみましょうか

では、本格的にツアーに出かける前に、ケアンズの街をぶらぶらしてみましょう

車椅子ユーザーの方にとって、どこに出かけても、エレベーターやトイレの位置は気になるもの。

しかし、ケアンズは、あまり高い建物のない街なので、お店やレストランに入るときなど、元々エレベーターがあるかどうかの心配が少ない街でもあります。

シティのメジャーなホテルはエレベーターや車椅子対応のお部屋があります。

街中や公園にある公共のトイレも車椅子対応になっているところが増えています。

ケアンズショッピングセンターにあるトイレ

車椅子マークの駐車場

シティにあるケアンズセントラルショッピングセンターは2階建ての建物で、もちろんエレベーターもありますし、各階に小さなお子様がいる方や車椅子ユーザー用の施設があり使いやすくなっています。

そして、このショッピングセンター内の駐車場には、センター入口近くに車椅子の駐車スペースがあり、広めのスペースで乗り降りすることができます。

シティでも郊外でもスポーツ施設でも、このような広めのパーキングスーペースがあります。

ケアンズショッピングセンター内の案内所

電動車椅子

手動車椅子

そしてショッピングセンター内では、車椅子(手動、電動いずれも完備)を無料で借りることもできます。

ケアンズセントラルショッピングセンター正面入り口から入ってまっすぐ目の前にあるカスタマーデスクで当日その場で借りることができます。

 

さて、ショッピングセンターでお買物したところで

シティのマーケットでもお買物してみましょうか♪

週末に開かれるラスティーズマーケット

新鮮な野菜や果物が売られている

ケアンズには、いくつものマーケットがありますが、ケアンズの台所事情がわかるフレッシュ市場といえば、このラスティーズマーケット。

ラグーンプールからは徒歩10分程度。最も行きやすいマーケットでもあります。

週に3日、金・土・日曜日(金・土: 05:00-18:00 日: 05:00-15:00)にオープンしていて、毎週、地元の新鮮な野菜や果物、特産品なども並んでいて、観光スポットとしても面白いです。

カフェや軽食がとれるショップもマーケット内にたくさんあるので、地元の人の週末の憩いの場にもなっています。

ラスティーズマーケット内もバリアフリーとなっていて、ベビーカーも車椅子ユーザーもスムーズにマーケット内を巡ることができます。

キュランダにも出かけてみましょうか♪

それでは、ケアンズのシティに慣れたところで、少し遠出をして、キュランダ村にも出かけてみましょうか

キュランダ村は、ケアンズが誇る2大世界遺産のうちのひとつ、世界最古の熱帯雨林を手軽に楽しめる観光地として、国内外の方に人気ですが、車椅子ユーザーの方にも安心して楽しめるスポットです。

キュランダは、ケアンズから約30kmほどのところに位置し、手軽に出かけられる距離なので、車で行くこともできますが、空から熱帯雨林を眺めるゴンドラ、スカイレールに乗って、上から熱帯雨林の景色を眺めるのも圧巻ですし、熱帯雨林をゆったりと駆け抜けるキュランダ高原列車に乗って、ゆったりと車窓から緑いっぱいの景色を楽しむのもお勧めです。

これらの乗り物どちらも車椅子ユーザーの方にも旅行しやすい工夫がいっぱいです。

スカイレールステーション

キュランダ列車の乗車口

例えば、スカイレールに乗る場合、ゴンドラの速度を遅くしたり、一時停止して、車椅子ユーザーの方もゆっくり乗り降りできるようスタッフの方がアシストしてくれますし、既定のサイズ内の車椅子(幅630mmx長さ950mm以内)で、ゴンドラに乗る際、少し後ろに傾けて段差のあるゴンドラに乗せられるタイプの車椅子であれば、ゴンドラにそのまま乗ることもでき、そうでなければ、車椅子をスカイレールから借りることもできます。

 

キュランダ高原列車に乗る場合も、プラットフォームからリフトを使って車椅子のまま列車に乗せてくれます。

もちろん列車内には車椅子ユーザーの方も使えるトイレもあります

プラットフォームにあるトイレ

トイレ内も綺麗で広い

キュランダ高原列車の先頭の写真を撮ろうと思ったら、駅のプラットフォームにも車椅子ユーザー用トイレ発見♪

中も広々として十分なスペースがあります。

プラットフォームとの連絡エレベーター

階段横に設置されているスロープ

歩道にはハンドレイルも

キュランダ村にあるトイレ

キュランダ駅に列車が到着すると、乗客は列車を降りて、プラットフォームからひとつ上の階に上がってキュランダ村に向かって進むようになるのですが、その際も車椅子ユーザーはエレベーターを利用して上階に行くことができます。

駅の看板奥の右側が階段、左側がエレベーターになっています。

 

スカイレールにしても、キュランダ高原列車にしても、予約の際、車椅子を使うことを予め伝えておくと旅がスムーズです。

 

キュランダ村内でも、階段のある所にはそばにスロープが設置されていて、歩行者と一緒にキュランダ村内を楽しめるようになっています。

キュランダ村内の公衆トイレにも車椅子ユーザー用のトイレがありますし、車椅子ユーザーでない方と一緒に旅行していても、ずっと一緒にキュランダをお楽しみいただけます。

 

車椅子で旅行する心配なく、のんきな風がそよそよと吹くケアンズで、ごゆっくりリラックスしてお過ごしくださいませ~!

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