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広大に広がるケアンズ地域の熱帯森林について知っておきましょう。こちらでは熱帯雨林についてあまり知られていない10の事を紹介していきます。
熱帯雨林の豆知識
まずはケアンズ地域が誇る、熱帯雨林の基本情報からです!
ケアンズ地域が誇る熱帯雨林は約90,000km²も広がっており、この面積は東京都、神奈川県と埼玉県を合わせた広さに匹敵します。また、ケアンズ地域の熱帯雨林は南米のアマゾンより8000万年も歴史が古いと言われており、そのためケアンズ地域の熱帯雨林は世界最古だと認定されています。
それでは熱帯雨林について知られていない10の事を一緒に学んでいきましょう!
1. 動物の宝庫
熱帯雨林は国土の土地の0.2%しか占めていませんが、オーストラリアの有袋類の4分の1以上が生息しています。ある教授は「アサートン高原の南部は生物学的にとても多様性がある珍しい場所だ。」と言っています。ケアンズ・トロピカルエリアには、羽を持った多くの生物も生息しています。オーストラリアのコウモリ種の58%、蝶種の58%、鳥類種の40%がケアンズ地域に生息しています。多くの動物を見に行くには、アサートン高原で催行されている自然ツアーや動物探検ツアーに参加するのがいいでしょう!知識豊富なガイドが動物の様々な生態を教えてくれるはずです!
2.ケアンズはいくつかの小地区からできている
熱帯雨林は縦450km以上の距離に広がっており、29にも及ぶ国立公園がこの熱帯雨林を管理しています。6つエリアが集合してこの広大な熱帯雨林群を形成していて、6つのエリアにはそれぞれが少しずつ違った生態系が存在します。北部のデインツリーから南部のパルーマレンジまでの国立公園内に生息する79%の熱帯雨林が世界遺産として認定されていて、世界遺産には無料で自由に訪れていただけます。国立公園はとてもアクセスしやすいので、是非ご自身で足を伸ばしてみてください!舗装されていない公園もあるので、熱帯雨林を探検する時はブーツを履くことをオススメします。国立公園が発行しているガイドを参考にして、お好みの冒険を選んでください!
3. カソワリィが最古の動物ではない!
「ケアンズ地域で最古の生物を挙げて」と言われたらカソワリィやクロコダイル!と答える人が多いはずです。この地域で最古の生物は、カソワリィでもクロコダイルでもありません… 最大10cmに成るベルベットワーム!この種は5億年以上の時を超えて生き残ったと推定されています。柔らかくて可愛らしい名前ですが、ベルベットワームは肉食なんです!!もし熱帯雨林に行くことがあれば、地面に目を向けてベルベットワームを探してみてください。フランケンシュタインの映画に出てきそうなカギの足をいくつも持っています!普通のイモムシとの違いを見つけるのも楽しいかも???
4.先住民文明の始まりは5000年以上前に遡る
西洋人の到来以前、世界遺産に登録されているケアンズ地域には18の異なるアボリジナルの民族が住んでいました。その内2万人以上は遊牧して、様々な熱帯雨林の地区で生活を営んでいたそうです。驚くことに、この地域では6つの独立した言語が話されていました。また、彼らの食文化にも驚くことがあります。彼らは14の有毒植物を調理し、食べて生活をしていました。このような独自の食文化は世界的に見ても珍しいそうです。アボリジナルの人々は自然環境と共に生き、発酵、天日干しなどを駆使しながら森の中で生活をしていました。モスマン渓谷センターでのドリームタイムウォークでは、これらの太古の熱帯雨林での生活や、先住民族の歴史を聞く一番いい方法です。
5.多様な植物生態系
ケアンズ地域の熱帯雨林が植物の種類とその植物生態系の構造を考慮した場合、オーストラリアで最も多様性が高い場所であると言われています。また、ここには世界的に珍しい原始的な植物のいくつかも生息地しています。この様な多様な植物生態系を最大限楽しむためには、植物について書かれた本を事前に買っておくことをオススメします。この地域の植物の生態系を理解することで、熱帯雨林がどれほど大切な存在なのか、より深く理解できるはずです!
6.パンダよりも珍しい動物がいる!
ホワイト・レムロイド・リングテイル・ポサームを知っていますか?この動物はとても珍しく、パンダよりも苦境に立たされています。絶滅の危機に瀕している白いフワフワな森の住人はごく少数のみ生き残っており、海抜1000m以上のカービン高原とアサートン高原の一部でしか生息することができません。 また、気温30℃以上で5時間以上生き残ることができないので、地球温暖化が大変な脅威となっているのです。進化の過程で、彼らは熱さから逃れるためにより高所を目指して生きてきました。しかし、森の最高地点に達すると、これ以上行く場所はありません… このとても希少なホワイト・レムロイド・リングテイル・ポサームについてはマランダ・ビジター・インフォメーションセンターでで知ることができます。
7.誰もが世界遺産に登録されることを望んでいたわけではない…
「すべての物語には2つの側面がある」という言葉は、1988年に熱帯雨林が世界遺産に登録された時に当てはまるのではないでしょうか。当時、レイベンズホー地域は林業が盛んで、この地域の熱帯雨林を伐採することで、多くの人々が生計を立てていました。しかし、熱帯雨林を世界遺産に登録すると林業はこの地域から撤退しなければならなく、多くの人々が職を失うことになります。この世界遺産登録という議題はレイベンズホーを二分していました。 レイベンズホー・ビジター・インフォメーションセンターは、当時の新聞や住民の怒りの声などの記録を閲覧することができるので、世界遺産登録の裏側を知ることができます。結果、森林伐採に携わっていた人々は職を失い、他地域に移り住まなければならなくなりましたが、この掛け替えのない熱帯雨林は世界遺産に登録され、保護される必要がありました。世界的に保護されているこの熱帯雨林は、未来の世代に残しておかなければならない地球の宝です。
8. カンガルーが木を登る?
ルモルツ・ツリーカンガルーとベネット・ツリーカンガルーはケアンズ周辺の熱帯エリアにしか生息していません。1872年に冒険家のウィリアム・ハンという人が「カンガルーが木に登ったら、それは最高のエンターテイメントだ!」と言いました。ハン氏の発言はエンターテイメントではなく、真実として後世で発見されました。ツリーカンガルーは、先住民族の言葉では、「ムピーズ:熱帯雨林の高くに住む者」として表現されていました。ツリーカンガルーは5000万年以上前に進化し、ポーサムとカンガルーのブレンドとして説明されています。 前足、後足、爪、しっぽは熱帯雨林の生活に対応する様に進化しました。因みにツリーカンガルは唯一後方にジャンプできるカンガルーです!ツリーカンガルーを見つけるのはなかなか難しいですが、ネラーダ・ツリープランテーションでルモルツ・ツリーカンガルーに、デインツリーの ジンダルバ・ボードウォークでベネット・ツリーカンガルーに会えるかもしれません。
9.クイーンズランド州の最高峰に登って、滝で泳げる!
マウント・バートル・フレー(1622m)はクイーンズランド州の一番高い山で、ケアンズの南に位置しています。マウント・バートル・フレーの横にはベレンデン・カー(1592m)という山があり、ラクダのこぶの様に連なっています。これらの山々の高さは、熱帯モンスーンを周辺地域にもたらし、ケアンズ地域に多くの滝があるのもこれらの山々の影響です。ジョゼフィーヌフォールズは花崗岩が作り出す自然の遊び場で、マウント・バートル・フレーの大自然のパワーを感じてください!この山にチャレンジしてしてみてはどうですか?この山のハイキングは、ジョゼフィーヌフォールズの横道から、またはアサートン高原から始めることができます。ハイキングの情報はこちら検索して、準備を整えてください 。
10.火山の湖とクレーターがたくさん
10,000〜20,000年前のオーストラリアが火山であった時代、アサートン高原も活発な火山地帯で、大量の溶岩が噴き出している場所でした。この当時の様子や土地の歴史を知っているとアサートン高原を訪れた時に、この場所をより楽しむことができるはずです!アサートン高原には多くのクレーターがあります。バリーン湖とイーチャム湖は双子の火山クレーター湖で、高温の地下水が地中で加熱され形成された湖だと言われています。これら2つは熱帯雨林に囲まれた淡い水色の湖で、その穏やかさはまるで静かなプールの様です。どちらの湖も水深はかなり深く、65mにも達します。 テーブルランドアドベンチャーガイドに参加してバリーン湖のカヤックツアーやこの地域の歴史を深く学びましょう!